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日々の業務の中で、「この書類には収入印紙を貼るべきなのだろうか?」と迷った経験がある方は多いのではないでしょうか。
とくに発注書や注文書といった書類は、契約書とは名前が違うため、扱いに困ることがよくあります。
もし印紙が必要な書類に貼っていなければ、過怠税というペナルティが発生するリスクもあります。一方で、不要な書類に貼ってしまえば無駄な経費を使うことになります。
近年はインボイス制度や電子帳簿保存法の改正など、書類周りのルールが大きく変化しており、「今までのやり方で問題ないのか」と不安を感じている方も増えています。
本記事では、2025年時点での最新情報を踏まえ、
- 発注書と注文書における収入印紙の要・不要の判断基準
- 具体的な金額
- コスト削減に繋がる電子化のメリット
といった、収入印紙にまつわる内容を徹底的に解説していきます。
商品を仕入れる小売業の方はもちろん、システム開発を依頼するIT企業や、工事を発注する建設業の方も、ぜひ参考にしてください。
2008年に弁護士登録し、大阪市内の法律事務所に勤務したのち、2021年に独立開業しました。契約書のチェックや文書作成、起業時の法的アドバイス等、予防法務を主として、インターネットを介した業務提供を行っております。皆様が利用しやすい弁護士サービスを提供できるよう心掛けております。
【目次】
【結論】発注書・注文書に収入印紙は原則不要
結論から申し上げますと、発注書・注文書に収入印紙を貼る必要は、原則としてありません。
「注文書に印紙を貼らなくてもいいケースは?」と疑問に思われる方も多いですが、基本的には「ほとんどのケースで貼らなくてよい」と考えて差し支えありません。
これは、取り扱う金額が1万円であろうと1億円であろうと、基本ルールは同じです。
ただし、ビジネス文書の取り扱いで怖いのは、例外が存在することです。
原則は、発注書・注文書に収入印紙を貼る必要はありませんが、書類の書き方や取引の内容によっては印紙が必要になるケースがごく稀に存在します。
印紙税が課される理由として、国は「文書を作成することに伴う取引当事者間の法律関係の安定化という面に担税力を見出して課税している租税」であるという説明をしています。
実務上では、「契約の成立を証明する書面に課税される」として理解しておくと、分かりやすいと思います。
発注書は基本的には申込みにすぎず、契約成立を証明する書面ではないので、印紙税は課税されない(印紙は不要)ということになります。
他方で、後で本文にでてきますが、発注書に契約成立を証する役割がある場合には印紙税が課税されるということになります。
この例外を知らないまま業務を進めていると、思わぬところで過怠税を課されるリスクがあります。
ちなみに、発注書と注文書という言葉が混在していますが、これらは実務上ほぼ同じ意味で使われています。
会社によって呼び方が違うだけで、印紙税法上の扱いに差はありません。
この記事では、どちらの用語を使っていても適用されるルールとして解説を進めます。
参考:国税庁「申込書、注文書、依頼書等と表示された文書の取扱い」
収入印紙とは?
そもそも、印紙の仕組みがよくわからないとお悩みの方も多いでしょう。
なぜ紙に切手のようなものを貼るだけで税金を納めたことになるのか、不思議に思うかもしれません。
収入印紙とは、印紙税法で定められた課税文書を作成した際に、国に対して税金(印紙税)を納めるための証票です。
契約書や領収書などが代表的な課税文書です。
印紙税法では、別表1号~第20号に課税文書が定められています。例えば、不動産売買契約書や運送契約書は別表第1号文書、請負契約書は第2号文書というように定められています。
契約書のすべてに印紙が必要なわけではなく、この別表第1号~20号に挙げられている文書に該当するかどうかによって印紙の要否が決まります。
印紙が必要かどうかを検討する際には、この印紙税法の別表第1号~第20号にあたってみるようにしましょう。
文書を作成した人が、その文書に見合った金額の印紙を購入し、書類に貼って消印(割印)をすることで、納税が完了したとみなされます。
収入印紙は郵便局やコンビニエンスストア、法務局などで購入できます。収入印紙は31種類あり、契約金額に応じて適切な額面の印紙を選ぶ必要があります。
印紙税の仕組み
印紙税は、経済取引に伴って作成される文書の信用力や、法的安定性に対して課税される税金です。
少し難しい言い方ですが、「法的に効力のある立派な書類を作ってビジネスをするなら、その裏付けとなる税金を少し負担してくださいね」という趣旨で運用されています。
したがって、すべての書類に税金がかかるわけではありません。
「課税文書」として法律(印紙税法別表第一)で限定列挙されているものだけが対象となります。
課税文書は全部で20種類あり、それぞれに税額や非課税の範囲が定められています。
課税文書の定義
国税庁の定義によると、課税文書とは以下の3つの条件をすべて満たすものを指します。
- 印紙税法別表第一(課税物件表)に掲げられている事項が記載されていること
- 契約当事者の意思の合致を証明する目的で作成されるものであること
- 非課税文書(国や地方公共団体が作成するものなど)に該当しないこと
発注書や注文書がこの定義に当てはまるかどうかが、判断の分かれ目となります。重要なのは、書類のタイトルではなく、その内容と目的で判断されるという点です。
この点は実務上で特に気を付けるべきところと言えます。よく起こりうるのは、例えば契約書のタイトルが「委任契約書」だから課税文書には当たらないと安易に判断してしまうケースなどが挙げられます。
タイトルが委任契約であっても、契約の内容を見ていくと、仕事の完成を目的としている請負契約であるということがあります。
内容が請負契約であるならば、印紙税法の別表第2号の課税文書に当たり、印紙が必要ということになります。
判断に悩まれたときは、税理士などの専門家に相談することも検討してみてください。
印紙税の納付方法
印紙税の納付は、原則として課税文書に収入印紙を貼り付け、消印(割印)をすることで完了します。
消印とは、印紙と文書にまたがるように押印またはサインをすることで、印紙の再使用を防止するためのものです。
消印は、文書の作成者または代理人、使用人その他の従業者の印章または署名で行います。必ずしも契約当事者全員が消印する必要はなく、一方の当事者だけでも問題ありません。
貼付しなかった場合のペナルティ
「たかが数百円の印紙だし、バレないだろう」と考えるのは非常に危険です。
税務調査などで印紙の貼り忘れ(納付漏れ)が発覚した場合、本来納めるべき印紙税額の3倍(本来の額+2倍の過怠税)を支払わなければなりません。
例えば、本来4,000円の印紙が必要な契約書であれば、12,000円を徴収されることになります。
悪意がなく、自主的に申し出た場合でも1.1倍の過怠税がかかります。
また、印紙を貼っても消印を忘れた場合は、消印されていない印紙の額面と同額の過怠税がかかります。
つまり、200円の印紙を貼って消印を忘れた場合、追加で200円を支払うことになります。
コンプライアンス遵守の観点からも、正しい知識を持つことが重要です。
参考:国税庁「印紙を貼り付けなかった場合の過怠税」
発注書・注文書に収入印紙が不要な理由

では、なぜ発注書や注文書には原則として収入印紙が不要なのでしょうか。
「注文書に印紙を貼らなくてもいいケースは?」という疑問への答えは、契約成立のプロセスを理解することで明確になります。
一般的な発注書は「申込書」扱い
法律上、契約は「申込み」と「承諾」という2つの意思表示が合致した時点で成立します。
これは民法の基本原則であり、印紙税の判断においても重要な概念です。
一般的なビジネスの流れを見てみましょう。
- 発注者(買い手)が「これを買います・お願いします」と発注書を送る(=申込み)
- 受注者(売り手)が「承知しました」と注文請書を送る(=承諾)
- この時点で契約が成立する
この流れにおいて、発注書はあくまで「契約の申込み」をしている書類に過ぎません。まだ相手が承諾していないため、この時点では契約は成立していないのです。
印紙税は「契約の成立を証明する文書」にかかる税金であるため、申込み段階である発注書には課税されないのです。
契約の申込みは課税文書に該当しない
印紙税法では、契約の成立を証明する文書(契約書や注文請書など)は課税対象ですが、単なる「申込みの事実を証する文書」は課税対象外としています。
したがって、物理的な物品の購入であれ、ITシステムの開発依頼であれ、建設工事の依頼であれ、こちらから一方的に送る発注書は「まだ契約が確定していない書類」とみなされ、印紙は不要となります。
これは、発注書を送った時点では、相手がその注文を受けるかどうかまだ分からないという考え方に基づいています。
相手が「受けられません」と断る可能性もあるわけですから、契約が成立したとは言えないのです。
売買契約における発注書の位置づけ
特に物品の売買(コピー用紙を買う、部品を仕入れるなど)においては、その契約は物品売買契約となります。
実は、一回限りの物品売買契約書は、そもそも印紙税法上の課税文書に含まれていません(継続的取引基本契約を除く)。
つまり、物品の購入に関しては、発注書だけでなく、契約書を作成したとしても印紙は不要ということになります。これは意外と知られていない事実です。
一方で、建設工事やシステム開発、デザイン制作などは「請負契約(第2号文書)」に該当し、こちらは契約書に印紙が必要です。
しかし、この場合でも発注書自体は「申込み」に過ぎないため、やはり印紙は不要となるのが一般的です。
注文請書との違い
発注書が「申込み」であるのに対し、注文請書は「承諾」を表す書類です。
注文請書は、受注者が「ご注文を確かに承りました」という意思を示すために発行します。
注文請書の発行により契約が成立するため、注文請書は課税文書に該当し、印紙が必要になる場合があります(請負契約の場合)。この点が発注書との大きな違いです。
参考:国税庁「No.7100 課税文書に該当するかどうかの判断」
電子発注なら収入印紙は完全不要
ここまで紙の書類を前提に解説してきましたが、これら全ての悩みを一発で解決する方法があります。それが電子発注(電子契約)です。
電子化を進めることで、印紙の要否を気にする必要がなくなり、コスト削減と業務効率化を同時に実現できます。
電子契約では印紙税が課税されない理由
結論から言うと、PDFや電子契約システムでやり取りする発注書には、金額がいくらであっても収入印紙は一切不要(0円)です。
理由は、印紙税法が、文書(紙)に対して課税する法律だからです。
国税庁の見解でも、電子メールやFAX、Web上のシステムを通じて送信されたデータは、印紙税法上の文書を作成したことにはならないとされています。
データは物体としての「紙」ではないため、課税対象外なのです。
これは印紙税法が制定された時代には電子データという概念がなかったためです。
法律の解釈上、電子データは文書に該当しないとされており、この見解は国税庁も公式に認めています。
電子契約の利用は、印紙税を回避する唯一の方法と言っていいくらいに有効です。
上でも挙がっているように、契約書の表題だけを変えても、契約内容が課税文書に該当するものであれば印紙が必要です。
契約書の作成段階で、印紙が必要かどうか契約内容を含めて検討しなければならず、実務上ではこれが意外と手間に感じられることが多いです。
電子契約であれば、印紙が必要かどうかの検討をせずに済みますので、印紙代の節約のみならず、労力の省力化という観点からも非常に有効と言えます。
参考:国税庁「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」
PDF・メール送付も電子発行扱い
専用のシステムを導入していなくても大丈夫です。
Excel(エクセル)で作成した発注書をPDFに変換し、メールに添付して送信する場合も「電子データ」の送信となるため、印紙は不要です。
具体的には、以下のような方法はすべて「電子発行」として扱われ、印紙は不要となります。
- PDFファイルをメールに添付して送信
- クラウドストレージで共有
- Web上の受発注システムを通じて発行
- FAXで送信(送信側・受信側とも)
- 電子契約サービスを利用
ただし、メールで送ったPDFを「印刷」して、それにハンコを押して相手に郵送した場合は紙の文書を作成したことになるため、課税対象になる可能性があります。
電子契約で行った契約について、契約書をプリントアウト(印刷)した場合、直ちに印紙が必要になるわけではありません。
ただし、契約書の写し等に関する国税庁の見解から考えると、「契約の成立を証明する目的で」作成されたものは印紙が必要となる可能性があると言えます。
つまりは、発注書が契約書を兼ねている場合で、契約の成立を証明する目的で印刷されたものであるものについては、課税対象になる可能性があるということになります。
あくまで、データのままやり取りすることがポイントです。
電子化による年間コスト削減効果
注文請書(受注側が発行する書類)を例にコスト削減を考えてみましょう。請負契約において、注文請書は通常、印紙が必要です。
【シミュレーション①:月間50件の工事(単価250万円)を受注する建設会社】
| 項目 | 紙の場合 | 電子化した場合 |
|---|---|---|
| 印紙代 | 1,000円 × 50件 = 50,000円 | 0円 |
| 郵送代 | 110円 × 50件 = 5,500円 | 0円 |
| システム利用料 | – | 約10,000円 |
| 月間合計 | 55,500円 | 約10,000円 |
| 年間合計 | 666,000円 | 約120,000円 |
このように、年間で50万円以上のコスト削減が可能になります。
【シミュレーション②:月間20件のシステム開発案件(単価500万円)を受注するIT企業】
| 項目 | 紙の場合 | 電子化した場合 |
|---|---|---|
| 印紙代 | 10,000円 × 20件 = 200,000円 | 0円 |
| 郵送代 | 110円 × 20件 = 2,200円 | 0円 |
| システム利用料 | – | 約10,000円 |
| 月間合計 | 202,200円 | 約10,000円 |
| 年間合計 | 2,426,400円 | 約120,000円 |
高額な請負契約が多い業種では、年間200万円以上の削減効果が期待できます。
発注書を送る側にとっても、相手(受注者)の印紙負担を減らせるため、取引先から喜ばれるメリットがあります。
「御社との取引を電子化したい」と提案すれば、好意的に受け入れられることが多いでしょう。
発注書を電子化するメリット

印紙代の節約以外にも、発注業務を電子化することには多くのメリットがあります。
印紙代以外のコスト削減効果
電子化することで、印紙代だけでなく、さまざまなコストを削減できます。
- 郵送費の削減
- 保管コストの削減
- 人件費・工数の削減
- 検索性の向上
- 紛失リスクの低減
切手代や封筒代がゼロになり、とくに速達や書留を使っている場合は削減効果が大きくなります。
また、紙のファイルを保管するキャビネットや倉庫スペースが不要になり、オフィスの有効活用にもつながるのも大きなメリットです。
印刷・封入・宛名書き・投函といったアナログ作業が全てなくなるため、担当者はより付加価値の高い業務に時間を使えるようになります。
業務効率化のメリット
電子化することで、業務のスピードと柔軟性が大幅に向上します。
- スピードアップ
- リモートワーク対応
- 承認フローの迅速化
- 履歴管理の容易さ
郵送では数日かかるやり取りが、電子化すれば数分で完了します。出社しなくても発注業務を進められるため、この点を重視する企業が増えています。
クラウド上で上長の承認が得られるため、承認待ちの時間を短縮できるでしょう。
また、いつ・誰が・どのような発注をしたかの履歴が自動的に記録されます。
法令対応のメリット
- 電子帳簿保存法への対応: 電子取引のデータは電子のまま保存することが義務付けられています。最初から電子化していれば、この対応が容易になります。
- インボイス制度への対応: 請求書だけでなく、関連する見積書や発注書も電子化することで、一貫した管理が可能になります。
電子発注システムの選び方
実務でシステムを選ぶ際は、コストだけでなく自社の業務フローとの適合性を総合的に判断することが重要です。以下のポイントを重視しましょう。
- 電子帳簿保存法対応: 法的要件を満たした保存ができるか
- 使いやすさ: ITに詳しくない担当者でも直感的に操作できるか
- 既存システムとの連携: 会計ソフトや販売管理ソフトとデータ連携できるか
- セキュリティ: データの暗号化やアクセス権限の管理が適切か
- サポート体制: 導入時や運用中のサポートが充実しているか
自社の規模や取引の特性に合わせて選定してください。
可能であれば複数のシステムを比較検討し、実際に使用する担当者の意見も取り入れながら決定するのが理想的です。
導入後の運用負担も考慮し、長期的な視点で判断しましょう。
【FAQ】発注書・注文書の印紙に関するよくある質問
最後に、記事内で触れきることのできなかった細かい疑問についてQ&A形式で回答します。
Q. 契約書と発注書の両方を作る場合は?
基本的には契約書のみに印紙を貼ります。
請負契約において、基本契約書(第7号文書等の可能性あり)を作成し、個別の案件ごとに発注書(申込み)を発行する場合、発注書には印紙は不要です。
ただし、契約書を作成せず、発注書のみで取引する場合は、その発注書が実質的な契約書となる可能性があるため注意が必要です。
Q. 基本契約書がある場合の個別発注書は?
基本契約書がある場合の個別発注書は原則不要です。
基本契約書で取引の基本条件(支払い条件や瑕疵担保責任など)を定め、個々の取引内容は発注書で指定する場合、その発注書は単なる「申込み」または「内容の特定」に過ぎないため、通常は課税文書にはなりません。
ただし、基本契約書に「発注書の発行をもって個別契約が成立する」という条項がある場合は、別途検討が必要です。
Q. 注文請書を後から電子化しても印紙は返金される?
注文請書を後から電子化した場合、過去の分は返金されませんが、これからの分は節約できます。
すでに作成してしまった紙の書類(印紙を貼ったもの)については、正当に納税義務が発生しているため返金はされません。
「間違って貼ってしまった」場合のみ還付の対象となります。システム導入日以降の取引から印紙代がゼロになります。
Q. 海外の取引先との発注書には印紙が必要?
日本国内で作成された文書であれば、相手が海外企業であっても印紙税の対象となります。
ただし、海外で作成された文書については、日本の印紙税は課税されません。「どこで作成されたか」がポイントとなります。
Q. 印紙を間違えて貼ってしまった場合は?
印紙を貼る必要がない文書に印紙を貼ってしまった場合や、金額を間違えて多く貼りすぎた場合は、税務署に還付請求をすることで返金を受けられます。
文書と印鑑を持って税務署に行き、「印紙税過誤納確認申請書」を提出してください。(郵送も可)
参考:国税庁「No.7130 誤って納付した印紙税の還付」
まとめ:発注書の印紙は「契約の成立方法」で判断

発注書・注文書の印紙について解説してきました。ポイントを整理します。
- 原則: 発注書・注文書に収入印紙は不要(単なる「申込み」だから)
- 例外: 「双方が署名押印する」「発注書交付で契約成立とする文言がある」「見積書の承諾として機能する」場合は、契約書扱いとなり必要(特に請負契約の場合)
- 解決策: 電子化(PDF・メール・電子契約)すれば、どんな内容でも印紙は完全不要
- 注意点: 書類のタイトルではなく、実質的な内容で判断される
物理的な商品の発注なのか、サービスや工事の発注(請負)なのかでリスクの度合いが変わりますが、最も確実でコストも削減できるのは電子化です。
年間で数十万円から数百万円のコスト削減効果が期待できます。
これを機に、紙でのやり取りを見直し、電子発注への切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。
まずは取引量の多い取引先から、電子化を提案してみることをおすすめします。
印紙税は、契約成立の証明を目的とする文書に課されるものです。発注書は、基本的には契約申込みの意思表示のみであり、契約成立を証明するものではありませんので、課税対象となることはありません。ただし、発注書の発行により直ちに契約成立とする場合など、発注書が契約成立の証明の役割を持つ場合には課税対象となります。
なお、発注書が契約書を兼ねるものであったとしても、課税対象となるのは、印紙税法で定められた課税文書に該当するもののみです。課税文書にあたるかどうかは、書面の表題だけではなく、契約内容も含めて判断されます。
他方で、紙媒体の契約を作成せず電子契約で契約を交わした場合には印紙は不要です。印紙の節約、印紙が必要かどうかの判断への労力の省力化などの点から、電子契約を活用することが有用です。
本記事は、作成時点の法令、ガイドライン、および公的機関の情報に基づいて作成されています。内容の正確性には万全を期しておりますが、法改正や制度変更等により、最新の情報と異なる場合があります。
また、本コンテンツは一般的な情報の提供を目的としており、法律的、税務的その他の具体的なアドバイスをするものではありません。個別具体的な事案については、必ず弁護士、税理士等の専門家にご相談ください。
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